ご相談内容

「前歯の被せ物の色が気になる」とご相談いただきました。

カウンセリング・診断結果

拝見したところ、上の前歯2本（左右の中切歯／1番）に装着されていた被せ物が劣化して変色しており、周りの歯の色と合っていませんでした。
また、被せ物の裏側の金属がさびたり腐食したりして、歯茎との境目が黒く目立っていました。

さらに、右上の前歯（側切歯／2番）は根っこの先端部分に炎症が起こり膿が溜まっている「根尖病変（こんせんびょうへん）」が見られ、歯の内部をきれいにする「根管治療」が必要でした。

行ったご提案・治療内容

劣化している中切歯2本の被せ物を外して、右上の側切歯の根管治療を行った後、前歯3本について新しい被せ物を作製する修復方法をご提案したところ、ご了承いただきました。

根尖病変が大きかったので、歯の根の悪い部分を取り除く「歯根端切除術」を行い、再発を予防しました。

その後、変色の心配がない白い素材「セラミック」だけで作った「オールセラミッククラウン」で被せ直しました。裏側は人工ダイヤモンドとも呼ばれ耐久性の高い「ジルコニア」を使用しました。

術後の経過・現在のご様子

前歯が自然な白さに改善され、歯茎との境目も美しくなりました。
患者様にも「歯がきれいになってうれしい」とご満足いただいています。

前歯がきれいになったことで、患者様の歯への関心が高まり、できるだけきれいな状態を維持したいというモチベーションにつながって、歯磨きもとてもきれいにされています。

毎日のブラッシングを頑張っていらっしゃるので、歯肉炎や虫歯がほとんどなくなりました。

治療から10年経った現在も、歯の根っこに炎症の再発はなく、被せ物の境目もきれいな状態を維持できています。

この治療のリスクについて

・手術中に、顕微鏡下で歯根が割れたり欠けたりする「破折」が見つかると、無症状でも抜歯の対象になることがあります。
・歯ぎしりや硬いものを噛むと、セラミックが欠けたり、歯根が折れることがあります。
・切な歯磨きを行わないと、虫歯や細菌の感染により、歯茎が赤く腫れたり歯が抜け落ちたりする「歯周病」の発生、磨き過ぎによって歯肉がすり減る「歯肉退縮」が起こることがあります。

• 年齢・性別 60代女性
• 診療種別 自由診療

• 治療期間の目安 6ヶ月
• 治療回数の目安 –
• 治療費総額の目安 450,000円