インプラントの種類
ノーベルバイオケア

ノーベルバイオケア社は、世界で初めて歯科インプラントを展開したパイオニアです。スウェーデンのブローネマルク教授が1952年に純チタンと骨が結合すること(オッセオインテグレーション(osseointegration))を発見して以来、ノーベルバイオケア社のブローネマルクシステムは40年以上の研究開発、60万人以上の実績があり、世界標準インプラントとなっています。
ノーベルバイオケアのインプラントの特徴は、インプラント体の先端が実際の歯根のような形状をしており、従来のインプラントよりもコンパクトにできているため、骨の厚みや高さが少ないことが多い日本人には適しているインプラントであると言えます。
また、テーパードは先細り形態になっているため、インプラントの埋入位置も理想に近いところに設定することができ、補綴(手術後、インプラント本体の上に人工の歯を作ること)のバリエーションもそろっており、他のインプラントと比べ、より美しい仕上がりを期待することができます。
ストローマン(旧ITIインプラント)

こちらも長い実績と高い評価を誇る優れたインプラントのひとつです。
1974年に開発されて以来、世界40ヶ国以上で使用され、もっとも信用されているインプラントの一つに数えられています。各専門分野のエキスパートによって構成された営利を目的としない国際的研究チームITIと、骨整形外科分野で40年余りの実績を持つスイスのストローマン(Straumann)研究所が共同開発をしてできたインプラントです。
日本で最もシェアの広いインプラントシステムで、他社のインプラントと比べて治療期間が最短6週間と短く1回(SLA)の手術で可能な代表的なインプラントです。他社と比べると短いインプラントの植立が可能なため、顎の小さい日本人には最適で、神経や血管を傷つける可能性が少ない安全なインプラントです。
材質は全て純チタン(グレード4=ISO規格5832/II)で、チタンは生体親和性をもち、生体組織内で合併症を起こさず、アレルギー反応も報告されていません。
スプラインインプラント

口腔機能再建技術における世界的マーケティングリーダーである、米国ジンマーデンタル社の「スプライン」と呼ばれる独自の構造をもつインプラントです。生体に馴染みやすく、インプラント成功を導きます。
HA(ハイドロキシアパタイト)という、ヒトの骨の成分を構成している物質で全体をしっかりとコーティングされていて、骨と化学的にくっつきます(バイオインテグレーションといいます。)ので、条件の悪い顎の骨とでも、しっかりと結合することが最大の特徴とされています。
ジーシーインプラント

日本において最大の歯科材料会社・株式会社ジーシーの製品であるジーシーインプラントは、さまざまな骨質、骨量、骨形態に対応できるよう、多彩なラインナップをそろえています。
骨の質が悪い、骨の量が少ないなど、あらゆる条件の患者さまに対しても、非常に成功率が高く、安心してインプラント治療を行うことができます。
それぞれに連結されるアバットメント以降は、全て共通のインスツルメントが使用可能となっているため操作は単純でわかりやすく、まさに日本人に適したシステムです。
3iインプラント

アメリカのBiomet 3i社で製造されている歴史のあるインプラントシステムです。
最大の特徴は、特許を取得した「オッセオタイト」という表面性状にあります。オッセオタイトは微小で均一な粗造構造で、この微細な突起の間にフィブリンの束が絡まってクロット付着を創り出し、このことがインプラントと骨の結合を強力に促進します。最近発売されたタイプのものは、インプラントのネック部分までラフ・サーフェスになっており、骨吸収が起こりにくいような構造になっています。
また補綴のバリエーションも豊富でいろいろなタイプの患者さまに対しても適切な被せ物を提供することが可能です。